若旦那の恋は千鳥足

広くて使いやすいキッチンは、どこも新品みたいにピカピカだ。
麗華さん、意外と掃除が好きなのかな?



「うちら、先に飲んどくで~」

そう言いながら、麗華さんはワインをテーブルに持って行った。
手伝う気は無さそうだ。
いかにも麗華さんらしい。



その時、チャイムが鳴って、雅彦さんが帰って来た。



「あ、ひとみさん、柚希さん、お久しぶりです。」

「お久しぶりです。」

数ヶ月ぶりに会った雅彦さんは、なんだか少し痩せられたみたいで、顔にも精悍さが備わっていた。



「雅彦さん、少し痩せはったんと違いますか?」

「いろいろと激務ですからね。」

雅彦さんと麗華さんは、顔を見合わせて笑った。
この二人、なんか本当にラブラブなんだよね。
二人の周りにハートがふわふわ飛び交ってるような感じだ。



「あれ?柚希さん、なんかイメージ変わりましたね…?」

「なんでかわかるか?」

「え?う~ん…」

雅彦さんは、柚希さんをまじまじと見回して…



「残念!わからへん。」

「あほ!なんでわかれへんねん。さっき、柚希が関西弁で喋ったからやろ。」

「えーっ!そうでしたか。
それで、なんか違うて思たんやな。」

雅彦さんは大きく頷く。