若旦那の恋は千鳥足





「あぁ、お腹すいた。」

飲みに行くのかと思ってたけど、なぜだか行き先はレストランだった。
麗華さんは、相当お腹が減ってたのか、もりもり食べている。
それを見てたら、なんだか私もお腹が空いて来た。



「今日はわざわざ来ていただいて、本当にどうもありがとうございました。」

朝宮さんがそう言って、私たちに小さく頭を下げる。



「とっても素敵な結婚式でしたね。
どうぞお幸せに。」

「ひとみさん、いろいろ複雑な気持ちはあるかもやけど、さっぱり水に流して、これからも仲良うしてな。」

「え!?あ、は、はい。」

急に、そんなことを言われて、私はびっくりしてしまった。



「わかるわかる。
そんなん言われても急には無理やわな。
柚希と付き合ってたんは事実やし、柚希のことが好きやったんも事実やけど、うちの一番は昔も今も雅彦やし、柚希にはもう二度と手は出さへんから、安心してな。」

「は、はい。」

そんなにハッキリ言う!?
さすがは麗華さんだね。
どストレートだ。



「それと、当たり前やけど、前みたいな嫌がらせも二度とせえへんからな。
ほんまにごめん。
あ、なんやったら、ビンタでもする?」

「え!?ま、まさか。
だ、大丈夫です。」

「ほんま、ひとみさんはおとなしい子やなぁ。
でも、遠慮ばっかししてたらあかんで。
言いたいことがあったら、なんでも言うてや。
うち、ほんまにひとみさんとは仲良うしたいねん。」

「あ、ありがとうございます。」