若旦那の恋は千鳥足

「……そうだね。
パンジー…かな?」

なぬ?パンジーですと?
良くみかけるし、そこそこ有名だけど、ぱっとしない花だよね。
麗華さんが大輪の薔薇で、私はパンジー…



(はぁ……)

思わず、溜め息が飛び出した。
だいたい予想はついてたけれど、微妙にがっかりしたよ。



「あ!麗華さんのお友達、すごく面白かったですね。
みんな素人さんなのに、まるで芸人さんみたいでしたよね。」

自分でふっといてなんだけど、花の話題から逸らせるために、私はそんなことを言ってみた。



「大阪の人は、みんなノリが良いからね。」

確かに。
大阪と京都ってすぐ傍なのに、文化はずいぶん違うんだね。
私達の結婚式の時、柚希さんの友達で京都から来た人もいたけど、爆笑するようなことはなかったなぁ。



そんな他愛ない会話をしている間にも時間は過ぎて…
気が付けば、窓の外はもう暗くなっていた。



「そろそろ、行こうか。」

「そうですね。」

私達は、麗華さん達との待ち合わせの場所に向かった。