若旦那の恋は千鳥足





(わぁ……)



鏡に映ってるのは、本当に私?
馬子にも衣装とはよく言ったもんだ。
純白のウェディングドレスを着て、髪とメイクをやってもらったら、いつもの私とは全然違う、美化された私になっていた。
馬鹿みたいだけど、しばらく鏡の中の自分に見蕩れる。



「ひとみ、すごく綺麗よ。
私の若い頃よりも、ちょっと勝ってるわ。」

「お母さんったら…」

一流のメイクさんの技術は本当にすごいね。
今日の私なら、柚希さんの隣にいても違和感ないかも…なんて、自惚れ過ぎかな?



少し経ってから、結婚式は始まった。
柚希さんの招待客が多いことから、結局、ホテルですることにした。
相手が柚希さんじゃなかったら、きっとこんな豪華な式はしなかっただろうなぁ。



(わ、わぁ~っ!)



真っ白なタキシードを着た柚希さんは、かっこよさがいつもの5割増。
あぁ、だめだ!
私がどれだけ綺麗になっても、やっぱり柚希さんのレベルには届かない。



「リラックスだよ。」

耳元で、柚希さんが囁く。
私、強ばった顔でもしてるのかな?
柚希さんは、いつも本当に優しい。
嬉しくて顔がにやける。
あ、これでちょっと強ばりはマシになったかな?