若旦那の恋は千鳥足

「ど、どこで結婚しようと思われたんですか?」

「う~んと。
……そんなことは良いじゃない。
とにかく、僕は決めたんだ。
君と結婚するって。」

そんな風に思ってもらえるのは嬉しいけど、理由は気になる。
でも、なんか教えてくれそうにないな。



(あ……)



もしかしたら、買い物のせい?
あれを見て、料理上手と思われた、とか?
でも、料理なら確かにちょっとは自信がある。
何より作ることが好きだし、家庭的って言えるタイプかもしれない。



「それより、彼氏のことは本当に大丈夫なの?
僕が話付けなくてもいいの?」

「彼氏?あ、あぁ…
そ、それなら大丈夫です。
ちょうど別れようと思ってたところですし。」

彼氏なんて、もう何年もいないって。
つまらない見栄を張ってしまったな。
……って、彼氏と別れるなんて言ったら、ますます結婚に近付いてしまうけど、良いのか!?
あぁ、なんだか自分の気持ちがわからない。
こんな得体の知れない結婚なんて、やっちゃだめだ!って思う気持ちと、こういう出会いだってあるんだ…勇気を出して幸せを掴むんだ!って気持ちがせめぎ合う。