若旦那の恋は千鳥足





昨夜は、あんな風に言ったのに、なぜだか心の中がざわざわしていた。
なんでだろう?
私は、納得したはずなのに。



今日からは電車通勤だ。
もう、麗華さんに怯えることは無いだろうから、電車で行くと申し出た。
帰りも電車で、と思ったんだけど、柚希さんが今まで通り、迎えに行くって言ってくれた。



っていうか、麗華さんのことが解決したんだから、柚希さんのタワマンに住むのもおかしなことだよね。
家に帰った方が良いんじゃないかな。
家賃だってもったいないし。
うん、今夜、話してみよう。



「岡田さん、結婚式の日取りは決まったの?」

「ううん、まだこれから。」

「そうなんだ。結婚したら、会社はやめるの?」

「え?あぁ~…まだ決めてなかった。」



そうだよね。
結婚したら、会社やめて専業主婦になっても良いんだよね。
柚希さんは、なんて言うだろう?



やっぱり、何かおかしい。
結婚のことを考えても、胸が弾まない。
柚希さんに事情を聞いて、私はそれを理解して…
理解した上で、それでも結婚するって決めたのに。
私は、柚希さんのことが好きなのに。
どうして、心がこんなに冷めてるんだろう?