若旦那の恋は千鳥足

「あの…柚希さん、意味が…」

「最近、夏希の縁談が持ち上がっててね…」

はいはい。
確か、夏希さんには付き合ってる人がいるんだよね。
麗華さんがちらっとそんなことを言ってたよ。



「それで、両親から、見合いをしないかって言われたんだ。
弟が先に結婚するのはいやだろう?ってね。
僕はそんなこと、気になんてしないのに。
そんな時、君にたまたま会ったんだ。」

「……はぁ。」



やっぱりまだわからないよ。
とりあえず、お見合いがいやだったから、私と結婚しようと思ったってこと?
でも、私が東京の人間っていうのはどうなったの?
私にはまだ何が何だかわからないよ。



「ごめん。話が見えないよね。
もっと遡って話さないといけないね。」

そう言って、柚希さんは頷き、グラスのワインを飲み干した。