若旦那の恋は千鳥足

「な、なんやの!
私のせいにせんとってよ。
あんたの友達なんて、名前も忘れたわ。」

「竹内やんか。竹内和也。」

「だから、覚えてへんって。」

「そのことで、竹内とはしばらく絶縁状態になったんやで。」

「そんなん知らんし。」

「酷いなぁ。僕、あの時、死にそうなくらい落ち込んだのに。」



関西の人のやりとりって、本当にテンポが良いよね。
こんなこと言ったら申し訳ないけど、聞いてて飽きない。
っていうか、麗華さんも朝宮さんも、私達がいること、忘れてる?



「なんで落ち込んだんよ。」

「そら、落ち込むよ。
竹内は仲の良い友達やけど、麗華のことは話が別や。
幸い、すぐに振られたみたいやから良かったけど、ずっと続いてたら、竹内とは今でもきっと絶縁状態やわ。」

「嘘ばっかし。
私の事なんか、なんとも思てなかったくせに。」

「想てたよ!
子供の頃から、ずっと想ってた。
ただ……言われへんかっただけや。」

「嘘や、嘘や、そんなん嘘や!
あんたは、うちが恋愛相談した時も平気な顔してた!
ほんまにうちのことが好きやったら、動揺するはずや!」