若旦那の恋は千鳥足

「何が違うのよ。」

「だから……」

「朝宮さん…この際、はっきりとおっしゃったらいかがですか?
本当の気持ちを…」



(本当の気持ち…?)



なんだろう?
柚希さんは、どういう意味で言ってるんだろう?



「でも、今更……」

「今更じゃありませんよ。
朝宮さん、あなた、もしかして一度も言ったことが無いんじゃないですか?」

「えっ!?」

「やっぱり…
だったら、なおさら言わなきゃ…」



え?何?
何を言うの?
麗華さんはわかってるのかどうかわからないけど、黙ってる。
当の朝宮さんは、じっと一点をみつめて…



「僕は……幼馴染やからでも親が決めた婚約者やからでもなく…一人の女性として麗華のことを愛してます。」



えーっ!



「な、な、な、なんやの、と、突然、変なこと言いなや!」



麗華さんが取り乱してる。
だよね。そりゃあ、びっくりするよね。



「考えてみたら、今まで改めて言うたことがなかった。
こんなことは言わへんでも伝わるもんやと思てたから。」

「う、嘘や!
あんたは昔からうちのことなんか、ただの幼馴染やとしか思てなかったやんか!」

「そんなことあらへん。
僕は、ずっと麗華のことだけを想とった。」

「嘘言わんといて!
あんたは、私が誰と付き合うても気にもせーへんかった。」

麗華さんは、すっかり感情的になってた。
目にうっすらと涙が浮かんでる。