若旦那の恋は千鳥足





「あ、来た!」

私は柚希さんに手を振った。
柚希さんも振り返してくれる。



なんか緊張するなぁ。
柚希さん、朝宮さんを見て、
どう思ったかな?
朝宮さんには、私達のテーブルに席を移動してもらって、三人で他愛ない話をしながら、柚希さんを待っていた。



「お待たせ。」

柚希さんは、朝宮さんに小さく会釈した。



「あ、あの…柚希さん…こちら、朝宮雅彦さん…
麗華さんの婚約者です。」

「えっ!?」

当然の事ながら、柚希さんはびっくりした様子。



「初めまして。
朝宮雅彦です。」

「初めまして。
僕は勅使河原柚希です。」

わぁ、イケメン二人が挨拶を交わすのって、なんだか素敵。
ワクワクするよ。



「えっと…どうして、朝宮さんが…?」

「あ、それはですね…」

私はここまでの経緯を話して聞かせた。



「ひとみを護って下さったんですか。どうもありがとうございます。」



えっ!今、私のこと『ひとみ』って言った?
な、なんか、キュンとしたんですけど~…



「いえ…この度は、麗華がご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした。」

「あなたが謝罪する必要はありません。
麗華が勝手にやったことですから。
それに…元はと言えば、僕がいけないんです。
いきなり、ひとみと結婚するから別れてくれって勝手なことを言ったんですから。」