若旦那の恋は千鳥足

「それはどうも……」

としか言えないよね。
今までの話を聞いた限りでは、私の身を案じて…というよりは、麗華さんに罪を犯させないため…って感じじゃないのかな?
この人、本当に麗華さんのことが好きなんだね。
だけど、麗華さんはなんとも思ってない。
なんか、気の毒に思えてきたよ。



「とにかく、麗華にはこれ以上おかしな真似はさせませんから。」

「はぁ…あ、あの、今はどこに泊まられてるんですか?
お仕事の方は大丈夫なんですか?」

「今は、あなたの会社近くのホテルに泊まってます。
仕事は事情を話して、休ませてもらってます。
あ、僕、麗華の実家の病院で内科医をしてるんです。」

わぁ、この人もお医者さんなんだ。
しかも、麗華さんの病院に勤務?



「じゃあ、もしかして、麗華さんのご両親も、今回のことをご存知なんですか?」

「まさか。いくらなんでもご両親には言えませんよ。
しばらく麗華に会ってないから会って来るって、それだけしか言ってません。」

そうだよね。
さすがに言えないよね。
でも、会いたいからってことだけで休ませてくれるのは、この人、ご両親にはそれなりに気に入られているのかな?