若旦那の恋は千鳥足

由香に話したことで、なんだか霧が晴れたような気分だった。
そうか、これって当たり前のことだったんだ。
悩むことなんてなかったんだ、って気が付いた。
良かった。
やっぱり、由香に相談してよかったよ。
じゃあ、このままで良いんだよね。
柚希さんと結婚して良いんだよね。



「ありがとう、由香。
由香のおかげで気持ちが晴れたよ。」

「あんたがそんなことで悩んでたなんて、びっくりだよ。」

「なによ、まるで私が脳天気みたいに。」

「そうじゃない。
間違っても、あんた、恋愛で悩むようなタイプじゃないでしょ。」

ぐさっ。
酷いよ、由香…
私の事、そんな風に思ってたなんて。
吉田さん達もそうだったし、なんか、私って評価低いんだなぁ。がっかりだよ。



「……ところで、どうする?」

由香が小声で、後ろを視線で示した。



あ、すっかり忘れてた。
そうだ、探偵…



どうしよう?
探偵だったら、放っとけば良いかな?
でも、気にするのも面倒だ。



(よしっ!)



「由香、私、はっきり話して来る。」

「え?大丈夫?」

「うん!でも、なんかあったら、助けに来てね。」

「わかった。気を付けてね。」

なんだか勢いで言ってしまったけど、大丈夫かなぁ?
って、ここまで来たら行くしかないよね。