若旦那の恋は千鳥足

「失礼なことを言ったのは謝るけど…
でも、あなたがそんなことする人だとは思わなかった。」

「だから、そんなことしてないって言ってるでしょ!
だいたい、そんな根も葉もない噂を信じるなんて、どうかしてるわ!」

「ただの噂じゃないわ!
私、ハッキリ聞いたんだから!」



は?



どういうこと?



「誰がそんなこと、言ってるの!?」

「誰って…
ホストの知り合いの人よ。
あのホストも迷惑してるって言ってたわ。」



は?



ホストの知り合い?
柚希さんは、ホストでもないのに?



その時、私の脳裏に浮かんだ人がいた。



ま、まさかとは思うけど…



「それを言った人って…もしかして、背が高くて若くて女優さんみたいに綺麗な人…じゃなかった?」

「え、そ、そうだけど…」

「やっぱり……」



やっぱり、麗華さんだ!
麗華さんが、吉田さんにそんな噂を吹き込んだんだ。
なんて、卑怯な!



「吉田さん、今日、帰りに婚約者に会わせるから、本人に直接ホストかどうか聞いてよ。」

「え、ええっ!?そ、そんなこと…」

「私だって、このままじゃ嫌だもの。
あなたが皆に噂を流したんでしょう?
それなら、ちゃんと責任は取ってもらうわ。
ちなみに、あなたに嘘を吹き込んだ人は酷い女なのよ。
まさか、こんなことまでしてるとは、信じられないわ。」