小さな星の絆

そして、とうとう撮影の日がやってきた。

ココから咲実の芸能生活が始まるのだ。

咲実はお芝居をすることはわかっていたけど、ココまでリアルなセットとは思っていなかった。

あくまでも、幼稚園の演劇みたいなものだと思っていた。

だから、驚いてポカーンとしてしまったのだ。

まぁ、撮影は始まるのであっという間にスタッフさんに咲実は連れて行かれてしまった。

そして、演技が始まり咲実は一生懸命に台詞を言っていった。

監督さんには

『初めてなのにすごくいい演技だ』

とすごく太鼓判を押された。

泣く演技はどうなるのかと心配されていたけど、家でママと練習してすごいいい演技が出来た。

それから毎日毎日、5歳に夜中までさせるのよくないという監督の意見から夜の10時まで、朝は8時からというスタイルで撮影をしていった。

たまには、スタジオを出て撮影をすることもあったから飽きっぽい咲実も新しい気持ちを持ち続けることが出来た。