入学式から約一週間。
私は毎日放課後になると生徒会室に行く。
・・・針のむしろのような会長ファンの視線にさらされながら。
最初の頃は怖かったけど、少しずつだけど慣れてきた。
この苦痛よりも、この視線に耐えた後の私を包んでくれる幸せの方が大きい。
「大好き♡」
生徒会室に入った途端会長に抱きすくめられる。
大きな手で私の頭をポンポンと撫でてくれる。
私の大好きな時間。
頭上から会長の悲しげな声が降ってきた。
「いつもごめんね。」
しょんぼりとした面持ちで私を見つめてくる。
会長は私に置かれている状況を知っている。
もちろん、『咲夜は俺が守るから!』と言って、教室まで迎えに来てくれた時もあったんどけど、
・・・その日はいつも以上に罵声や視線に刺され、、、とてもじゃないけど私には無理だった。
私を守ろうと会長が手をつないでくれたのも逆効果で、女子の声が段々荒くなっていったことを思い出す。
ただ、その時に手を繋いでくれたのがとっても嬉しくて、また繋いでほしい…♡って思ってる。
それに、会長はスゴイ。
罵声を浴びせる女子に「黙れ。」と言った瞬間、私たち以外の時間が止まったみたいに、誰も言葉を発さなかった、発せなかった。
氷のような鋭利な刃みたいな、冷徹なその声はいつもの会長と違くて、美しかった。
会長のタイピング音は軽やかで速い。
ちなみに、今私は会長の首元に頭がのるかたちで向かい合わせ?に膝の上にいます。
会長はパソコン作業をするとき、いつも私を膝の上にのっけてくれる。
何も話さなくても会長とくっついていられるだけで、幸せ。
多分私も副会長?だから、私にも仕事はあるんだろうけど、会長がいつも一人で仕事を片付けてくれているみたい。
なんだか申し訳ない。
「・・・会長。私にも手伝える仕事ありますか?」
ダメ元で聞いてみるも。
「咲夜は俺の膝の上にいてくれればいいから…それに、それが一番…好きだから♡。」
首元にうずめていた顔に手を添えられて会長の方も向かせられる。
カッコよすぎるし、顔近すぎるし、好き、だし♡。
しばらくして作業が終わったらしい。
パソコンを閉じると私をぎゅっと抱きしめて耳元で
「咲夜はどうしたい?」
全身に電気が走ったみたいにぞくぞくする。
会長は私の左耳が弱いことをこの数日間で見つけた。
私自身でも知らないことを簡単に探し当てては攻めてくる。
「…手、繋ぎたい、です」
「いいよ、手だして?♡」
甘くて熱い声、エッチな感じです…///♡
そっと手をだすと会長の大きな手に指を絡められる。
みんなの前で守ってくれた時とは違う、恋人繋ぎ♡
「手ばっかじゃなくて、目みてよ?」
手を繋いでもらっちゃったkら、恥ずかしくて体が熱くなってるのばれてるんだ。
少し目を細めて微笑む会長。
「目見てくれないなら…♡」
「・・・っちゅっ、♡」
「ダメ、ですっ⁉♡」
会長、私の左耳をハムハムしないでください…///。
「ん、何がダメなの?」
とぼけたような雰囲気出してますけど、会長も顔赤いですよ…///!
形のいい血色のある唇の端に唾液が光ってて、色気が…///♡ヤバいです。
「耳ハムハムしないでください…///」
「なんで?咲夜可愛いのに…♡」
「・・・ちゅっ♡///」
会長の唇にキスしちゃいました…///
恥ずかしさでいっぱいになって俯くと。
「咲夜、顔あげて?」
会長からの甘いキスが降り注ぐ…///♡。
