「もしも仮にマーティーが手引きしたとしたら、ナイフで刺殺なんておかしい。奴は今まで誰かに殺しをさせる時、拳銃を使うことがほとんどだったからな」とフリージア。

「このご遺体、ナイフで何十カ所も刺された後に顔が原型をとどめていないほど殴られて損傷させられてる。そんな美しいとは言えない現場を、マーティーが指示するとは思えませんね」とサルビア。

これは模倣犯の犯行では、そう仮説が立てられ、早速現場に行ってみようという話になった。

「なら、僕とフィオナとモミジで行こうか?」

レイモンドがそう言い立ち上がると、「レイモンドさんはここに残ってください!」とエヴァンとサルビアが真っ青な顔で止める。

レイモンドはこの前、凶悪犯と戦闘になった際に何カ所も刺され、退院したばかりなのだ。

「無理はしちゃダメですよ」

レティシアやフィオナ、エヴァンも説得し、レイモンドは渋々再び腰を下ろす。

「じゃあ、二人ともよろしくお願いします」