悲しみ一色だったナーシサスの顔が、怒りに染められていく。
「でも、あの二人を殺したってエリカさんは戻ってこないんですよ。殺された二人は当然悪い。でも、だからって殺す理由にはーーー」
エヴァンがそう正論を言うと、ナーシサスが「うるさい、うるさい、うるさい!!」と怒鳴って髪を思い切り掻きむしる。泣いて怒って、彼の呼吸は安定していない。
みんながどうしようかという目を向け合う中、フィオナだけがあの頃のように無表情で目の前にいるナーシサスを見つめていた。そして、ゆっくりと歩き出す。
「フィオナ!?」
エヴァンが慌てて止めようとしたものの、その足は止まらない。フィオナはナーシサスを優しく抱き締める。それに、ナーシサス本人もエヴァンたちも驚いていた。静寂の中、フィオナが口を開く。
「……あなたの気持ちは痛いほどわかります。私も、慕っていた人を突然奪われたから……」
「あんたなら、俺が正しいってわかってくれるよな!?」
「でも、あの二人を殺したってエリカさんは戻ってこないんですよ。殺された二人は当然悪い。でも、だからって殺す理由にはーーー」
エヴァンがそう正論を言うと、ナーシサスが「うるさい、うるさい、うるさい!!」と怒鳴って髪を思い切り掻きむしる。泣いて怒って、彼の呼吸は安定していない。
みんながどうしようかという目を向け合う中、フィオナだけがあの頃のように無表情で目の前にいるナーシサスを見つめていた。そして、ゆっくりと歩き出す。
「フィオナ!?」
エヴァンが慌てて止めようとしたものの、その足は止まらない。フィオナはナーシサスを優しく抱き締める。それに、ナーシサス本人もエヴァンたちも驚いていた。静寂の中、フィオナが口を開く。
「……あなたの気持ちは痛いほどわかります。私も、慕っていた人を突然奪われたから……」
「あんたなら、俺が正しいってわかってくれるよな!?」


