その数週間後、廉からメールが来た。

〈彼女が出来たんだ! 今度、紹介するよ!〉

まさかの連絡だった。

俺は衝撃を受け、丸一日立ち直れなかった。

でも、こんなこと昔に何度もあった。

よく告白される廉はたまに彼女がいた。

なんで告白を受けいれたのか聞くと、内緒と言って教えてくれなかった。

本命がいることなんて、とっくに知っていた。だから告白を受けいれた理由が聞きたかったのに、廉は教えてくれなかった。

〈そっか! おめでとう!! 彼女を幸せにしろよ!〉

そう返信して、俺は泣いた。

彼女がいたことなんかで泣くな、と思う。

昔も今も、廉に彼女ができる度に丸一日泣いていた。泣かないと次の日に何も出来ないから。

風邪だと言って学校を休み、一日中泣く。翌日には普通通りに学校に行った。

それを繰り返す度に慣れたと思っていたはずなんだけどな。現実はそう甘くないらしい。