どうにかして、私は司様と会えるようにした。

私と司様が初めて出会ったカフェで待ち合わせることにした。

あの場所は私にとって、大切な場所。初めて司様に会った場所なんだから。

心から私は司様に会える日を楽しみにした。

派手にならないけど、よく見たらわかるぐらいの化粧して。

私のキャラ設定に合う服を着て。

もちろん、私のお気に入りのワンピース。

淡い水色で、花柄のワンピース。このワンピース、私のキャラに合ってて好きなのよね。

このワンピースで司様も喜んでくれるかしら。可愛いって言ってくれないかな。一度でもいいから、可愛いとか好きとか言ってほしい。私のことを見てほしいな。

もう何か計画立てて司様を手に入れるのはやめた。だって無理なんだもの。

なら、正々堂々と勝負したらいいじゃないの。私は、私のやり方で司様を手に入れる。

私は報われなきゃならないのだから──

待ってて、司様。私はあなたを迎えに行くわ。普通、王子が姫を迎えに来るはずなのに、逆になってるわね。

私は静かに笑った。心から司様を手に入れられると信じて──