天国に咲く花

廉とはよく、仕事終わりに会うことが多くなった。

その度に雑談をして帰った。

とても楽しかった。この時間が永遠に続けばいいのに、と心から願った。

そして俺は聞きたいことがあった──


「なぁ、廉」

「どうしたの?」

ずっと聞けなかった。聞いてしまってはならないような気がしたから。

どこかぎこちなく毎日笑う廉を見てて、俺の考えていることは間違ってないんだと思えた。

「佐々木さんとは仲良くしてる?」

「っ……!」

ああ、わかりやすい。

驚いた顔をした廉。その後、彼は俺から目を逸らした。

「喧嘩でもしたの…?」

「ちがっ…!」

「違うの?」

素直に頷く廉。少し可愛いな、と思ったけど、その気持ちをどうにかして振り払った。

「最近……連絡しても返事が返ってこないんだ………数時間後に返事が返ってくるけど……どこか避けられてる気がして…」

そりゃ恋人から避けられたらツラいよな。俺も廉から避けられたら病む。