「和人君、行こう。私はもう大丈夫。」
私は和人君から離れると言う。
「本当に大丈夫なんですか?」
和人君は私に聞く。
「…平気だよ。行こう?」
私はそう言うと和人君の手を握る。
「はい。」
和人君も私の手を強く握る。
大丈夫……。
私は和人君から離れないから…。
「優依さんの手って小さいですよね。」
和人君が言う。
「和人君よりチビだし、子供みたいだよね。私…」
外見も…中身も…
「優依さんは子供じゃないです。昔、優依さんに俺…助けられましたよね。」
和人君が言う。
「た、助けたなんて…」
「…だから、今度からは俺が優依さんを救います。優依さんが辛い時は優しく包み込みます。」
和人君が私を真っ直ぐ見て言った。
和人君……。
早く立ち直らなきゃね。
和人君に助けられっぱなしだよ…私は…


