「俺がこれからは優依さんの隣にいたいんです。」
そう和人君は笑って言うと教室を出た。
――ドキン……
和人君……。
新しい恋はサプリメント…。
ふと
春香の言葉が頭に浮かんだ。
私……。
「和君ねぇ、優依の事…前から知ってるって。」
――放課後。
春香と一緒に帰宅。
春香は私にいきなりそう言った。
「……え……」
和人君が…?
「彼が小学四年の時、優依…泣いてる彼に自分の持ってたくまのぬいぐるみあげたんだって。」
「……あ……」
そういえば…
――6年前。
『―――ヒック…ック…』
クリスマス、イルミネーションで飾られた街を一人で歩いてると…
コンビニの前で泣いている男の子がいる事に私は気付いた。
『どうしたの…?』
私は男の子に話しかけた。


