「紫帆、強引なことをして悪かった」

ずっと怖がられるのは辛い。紫帆には笑って俺の隣にいてほしい。だから、優しく紫帆の頭を撫でて、肩や首に優しく唇を落とす。

「大丈夫だ、絶対に好きにさせる。俺と紫帆と、可愛い子どもたちと幸せに暮らそうな?」

紫帆の体の震えが治った。よく見ると眠っている。眠っている紫帆の目から涙がこぼれ、その涙を指で拭って舐めた。紫帆の涙というだけで、シロップのように甘く感じてしまう。

「結婚式のこと、新婚旅行の行き先はまた明日話そう」

紫帆の体を見れば、俺のモノという赤い印や噛み跡がたくさんついている。紫帆が俺のものになったんだと喜び、無防備な唇に一瞬触れ、俺も紫帆の隣で目を閉じた。