「勿論、千冬ちゃんの体調を一番に考える。無理なんか絶対にさせない!!だから、だから…お願いします!!!!」


頭を下げたまま、大きい声でお願いする。
なんかプロポーズしたみたいになっちゃったけど、俺の気持ちは本当だから。


「…馬鹿だなぁ…。私の時間は私の物だよ。」


その言葉に、思わず顔を上げる。
それはその通りだ。

俺は何言ってるんだろう…?


「そ、そうだよな…。」
「だから私の時間を私の為に使う。それが夏輝の曲を作るためでもね。」
「え…?」


俺の曲を作るためにも…?

それって…。


「私が好きで夏輝の曲を作るよ。夏輝に何と言われようとそれは変わらない。だから夏輝も自分のために時間を使って。夏輝の時間は夏輝の物だから。」


そういって綺麗に笑う千冬ちゃんは天使のようだった。