「華音」 私を呼ぶ声がしたと同時に、腕を掴む大きな手。 見上げると、気のせいかもしれないけど少し余裕のなさそうな表情の颯真がいた。 早く謝らなきゃ。 「颯真、私…………「待って」」 「無視してごめん」そう言おうと思っていたら颯真に遮られた。 「これ」 「えっ?」 「弁当」 ぶっきらぼうに渡されたお弁当。 それを受け取ると満足したような表情な颯真が目に映る。 「ほら、入るぞ」 「ちょっ、待って!」 さっき掴まれた腕をまた取られ、そのまま生徒会室の中に連れ込まれてしまった。