よし。
もう少しゆっくりしていきたいけど、待たせるのも悪いし行くか。
残り少なくなったコーヒーを飲み干す。
「俺行くわ。藍斗は?」
「んー、俺はもうちょっとここにいる」
「分かった。じゃあな」
俺が入れたコーヒーを飲みながら手を振る藍斗に見送られ、俺は生徒会室を後にした。
玄関に向かうまでに何人もの新入生を見た。
多分あの子達は俺のことを知ってる。捕まったら絶対に朝みたいなことになる……。
そう思った俺はなるべく見つからないように向かう。
一応、中等部と高等部は別の建物になってるから新入生には知られてない人通りの少ない道を行く。
……というか、華音は先に車に向かってるはずだよな。
少しだけ急ぎ足で朝降ろしてもらった所へ向かった。

