「おっ、良いの揃ってんじゃん」


 冷蔵庫の中を見ると、新鮮な野菜や果物と肉・魚など、必要な食品が揃っていた。


 その中から必要な材料を取り出し、更に包丁やフライパンなどの必要な道具も揃える。



 まじで何でも揃ってるな、ここは。


 さっき軽く回ったけど、この家にないものはないと言えるくらいこの設備が完璧だ。


 何不自由なく生活できる。


 ただこの今の状況を除けば、の話だけど。



 と、俺は一旦考えるのをやめて料理に専念することにした。


 別に家がレストラン業を専門にしているからってわけではないけど、俺は昔から料理をすることが趣味だった。


 黒崎財閥は和食を得意としているけど、俺は特にそこにはこだわらず、好きな物を好きなように調理するのが好きだ。


 特に自分が好きな料理は母さんや料理長に教えて貰ったりして、よく作っていた。