「ベッドがない!?」 そう叫んだと同時に部屋をもう一度見渡す。 すると、本来部屋にあるはずのベッドが見当たらない。 あるのはさっきまで座ってもふもふしていたソファくらい。 な、何でないの!? 「華音。また母さん達にやられたみたいだ」 不機嫌そうな顔と声でドアから中を覗く颯真。 ……ってことは、そっちにもなかったということね……。 「こうなると残りの一部屋って、もしかして……」 颯真は何かを考えながらそう呟くと、部屋を出て行った。 と、すぐにまた私を呼ぶ声がした。 「華音、こっち来て」