近づくにつれて、慣れ親しんだ華音の声が大勢いる中でも俺の耳に聞こえてきた。
「……って……久しぶりに……どう?」
「もちろん!……俺……って…………んだけど……」
何やら楽しそうに話してるのは分かるんだけど、途切れ途切れであまり会話は分からない。
ただ、笑ってる華音に対して男の方も嬉しそうに話しているのは分かる。
ってか、近くで見ると改めて男が整った顔をしていることに気づく。
人好きしそうな可愛らしい顔つきだけど、スラッとした長身。ふわふわの猫っ毛を生かしたヘアセットに片耳ピアス。ちょっと着崩したようにスーツを着ているけど、それがとても似合っている。
年は華音と同い年か、それとも笑った顔を見るに年下か。それくらいだと思う。
…………にして、やっぱり距離近くないか?
人前だというのに、2人の距離が近く見えるのは俺の嫉妬からなのか……。

