華音に近づくな、という怒りがフツフツと込み上げてくるのが分かる。
まだ全然気持ちも伝えられてないし、華音の気持ちが向いているとも思ってない。
だからこそ、俺の勝手な嫉妬。分かっているからこそ余計にイライラする。
無意識に顔が強ばって来たけど、イライラを隠すように無理やり笑顔を貼り付ける。
隣には丸井がいるし、周りには俺達に熱い視線を送ってきている人が多くいる。
あくまでも俺は"王子様”でいなきゃいけない。
でも、華音の隣に男がいるのがどうしても気になって仕方ない。
見ないようにしててもやっぱり目に入ってしまう。
そんな時。
男が愛おしそうな顔で華音の髪に触れた。
華音も華音で特に抵抗する感じもないのを見て、俺の中で何かが切れた。

