生徒会書記の丸井葉月さん。颯真と同じクラスで、中学の時から割と仲がいいらしい(周りの噂より)。
モデルみたいにスラッとした体型に、透き通るように真っ白な肌。少しきつそうに見えるけど笑顔が可愛らしい美人な先輩。
それが私が見ている葉月さん。
今も仲良さそうに颯真に寄り添い、お互いに受け取った物を見て何かを話している。
颯真も颯真で、取り巻きの女の子達に見せるのとは少し違う表情を見せている。だから周りもお似合いだとかそういうことを噂するんだろう。
確かに2人で立っている姿はとても絵になる。
芸能人顔負けな王子様の颯真と、美人な葉月さんは誰がどう見ても美男美女のお似合い。
颯真には私という婚約者がいるからもちろん、付き合ってはないものの、本心はどうかは分からない。
…………確かにお似合いだとは思うけど、お互いにそんな雰囲気は漂わせてはいない。
いないんだけど……。
「こらこら、怖い顔してないで教室帰るよー?」
不意に莉奈に声をかけられ、眉間をツンとつつかれた。
「っ!そっ、そんな顔してない!」
「無意識?…………颯真くんと葉月さんのこと、面白くなさそうに見つめてたけど?」
「っっ!?///」

