「愛葉さんっ!?」
正答率の低い問題を解説していた若い女の先生が血相を変え、何だ何だとクラスメートが騒ぎ始めた時には私はもう既に、ぐったりと教室の床に倒れ伏す彼女のすぐ横にしゃがみ込んでいた。
「穂花ちゃんっ!? 大丈夫? 頭打ってない!?」
ふるふると力無く首を横に振る。最悪の事態を免れたことに安心し、ほっと胸を撫で下ろしたものの、真っ青な顔で震えながら口元を抑えているその様子は、誰がどう見たって大丈夫とは言い難い。
少しでも呼吸が楽になるように、きっちりと結ばれたネクタイを緩め、第一ボタンを外した。
「肩貸すから、一緒に保健室行こう。立てそう?」
背中に腕を回し起き上がらせようとしたけれど、体はぴくりとも動かない。はやる鼓動と焦りに、頭が真っ白に染まっていった。
どうしよう。担架とか持って来た方がいい? でも、待っている間はどうするの? それとも先に、水を飲ませるべきなのか? あれ、こういう時って軽口補給水とかの方がいいんじゃなかったっけ。ていうか、それ何処に売ってんの!?
冷静さを欠いた頭は、考えれば考える程パニック状態に陥っていく。落ち着け私。クールになれ。クールになれ……!
「涙衣っ!?」
何処からか驚愕の声が上がる。無理もない。もうどうにでもなれと腹を括った私は、所謂お姫様抱っこという体勢で、穂花ちゃんを横抱きにしてみせたのだから。
「え、あ……」
当の本人ですらも目を見開いてまじまじと私を凝視する。けれど体調不良の方が勝ったのか、すぐに目を閉じ体を預けた。
「ちょっと揺れるかもしれないけど辛抱してね。じゃあ私、穂花ちゃんを保健室まで連れていきます」
急ぎ足で、だけど細心の注意を払って、一階の保健室に向かう為その場を後にした。
正答率の低い問題を解説していた若い女の先生が血相を変え、何だ何だとクラスメートが騒ぎ始めた時には私はもう既に、ぐったりと教室の床に倒れ伏す彼女のすぐ横にしゃがみ込んでいた。
「穂花ちゃんっ!? 大丈夫? 頭打ってない!?」
ふるふると力無く首を横に振る。最悪の事態を免れたことに安心し、ほっと胸を撫で下ろしたものの、真っ青な顔で震えながら口元を抑えているその様子は、誰がどう見たって大丈夫とは言い難い。
少しでも呼吸が楽になるように、きっちりと結ばれたネクタイを緩め、第一ボタンを外した。
「肩貸すから、一緒に保健室行こう。立てそう?」
背中に腕を回し起き上がらせようとしたけれど、体はぴくりとも動かない。はやる鼓動と焦りに、頭が真っ白に染まっていった。
どうしよう。担架とか持って来た方がいい? でも、待っている間はどうするの? それとも先に、水を飲ませるべきなのか? あれ、こういう時って軽口補給水とかの方がいいんじゃなかったっけ。ていうか、それ何処に売ってんの!?
冷静さを欠いた頭は、考えれば考える程パニック状態に陥っていく。落ち着け私。クールになれ。クールになれ……!
「涙衣っ!?」
何処からか驚愕の声が上がる。無理もない。もうどうにでもなれと腹を括った私は、所謂お姫様抱っこという体勢で、穂花ちゃんを横抱きにしてみせたのだから。
「え、あ……」
当の本人ですらも目を見開いてまじまじと私を凝視する。けれど体調不良の方が勝ったのか、すぐに目を閉じ体を預けた。
「ちょっと揺れるかもしれないけど辛抱してね。じゃあ私、穂花ちゃんを保健室まで連れていきます」
急ぎ足で、だけど細心の注意を払って、一階の保健室に向かう為その場を後にした。

