「何か……、自信無くなっちゃって。律樹君の周り、可愛い子達ばっかりだし。やっぱり、私じゃ駄目なのかな。私なんかが、律樹君を好きになったのが間違いだったのかな……」
律樹君を好きになってからはあんなに輝いて見えていた景色も、気が付けばくすんでしまっていて、今は涙で滲んでいる。だけどどうしても泣きたくなくて、せめてもの抵抗に目元をごしごしと乱暴に擦る。
「間違いとか間違いじゃないとか、そんなの愛葉ちゃんが決めることじゃないでしょ」
怒りを孕んだ冷たい声。じゃあ誰が決めるの。と心の中で反論しつつも、何故彼が怒っているのか理解出来なかった。
湊君が冷たいのはいつものことで、あまり褒められたことではないけれど、最近はもう慣れてきた。だって、私だって、こんな自分が大嫌いだから。
でも、それなら適当に無視してさっさと家に帰るだろう。だから余計に、背後に立っている同級生の真意が分からない。
「明日も明後日もそうやって逃げて、一体何がしたい訳?」
「ーー別に、明日も逃げるかどうかは分か……」
「逃げるよ。どうせ」
氷のように冷え切った、なんて生易しいものじゃない。
骨の髄まで凍るような、鋭い切れ味の刃物こような、そんな絶対零度の声。
律樹君を好きになってからはあんなに輝いて見えていた景色も、気が付けばくすんでしまっていて、今は涙で滲んでいる。だけどどうしても泣きたくなくて、せめてもの抵抗に目元をごしごしと乱暴に擦る。
「間違いとか間違いじゃないとか、そんなの愛葉ちゃんが決めることじゃないでしょ」
怒りを孕んだ冷たい声。じゃあ誰が決めるの。と心の中で反論しつつも、何故彼が怒っているのか理解出来なかった。
湊君が冷たいのはいつものことで、あまり褒められたことではないけれど、最近はもう慣れてきた。だって、私だって、こんな自分が大嫌いだから。
でも、それなら適当に無視してさっさと家に帰るだろう。だから余計に、背後に立っている同級生の真意が分からない。
「明日も明後日もそうやって逃げて、一体何がしたい訳?」
「ーー別に、明日も逃げるかどうかは分か……」
「逃げるよ。どうせ」
氷のように冷え切った、なんて生易しいものじゃない。
骨の髄まで凍るような、鋭い切れ味の刃物こような、そんな絶対零度の声。

