涙色に「またね」を乗せて

昔から、人に合わせてばかりだった。


一人になりたくなかったから。仲間外れになりたくなかったから。



もっと前、それこそ小学生くらいの頃はもっと自由気ままに過ごしていたけれど、思春期にもなってくると、女同士の関係は一筋縄ではいかなくなる。


中学の頃。友達に誘われて在籍していた吹奏楽部で、ちょっとしたトラブルが起こった。


原因なんて、きっと誰一人として覚えていない。それぐらい、些細なことだったから。

でもそれは当時の私たちからしたら天地を揺るがす程の大事件で、その証拠に、同級生の中は一気に険悪になった。

当たり前のように飛び交う悪口。わざと相手に聞こえるように放たれたそれらは、ナイフというよりはヘドロのようにこびりついて離れないものだった。

今までの人生を友達とお気楽に過ごしてきた私は、その空気の悪さにこそ気付いてはいたものの、ただ喧嘩をしているだけだと思い込んでしまっていた。

だから当たり前のように発せられる悪口も愚痴から来る一時的なものだと信じて疑わず、ひたすら相手に同調してやり過ごしていた。


やがて、部活内でも特に対立していた二人は仲直りし、これで一件落着だとほっと胸を撫で下ろしたた時。