涙色に「またね」を乗せて

それから一週間が経った。



毎日四人で昼食を取り、交流の場を設けるなどの努力を続けていった結果、米粒程度の成果は出てきた。

毒々しい嫌味から棘が一本抜かれていたり、行動を共にすることにあまり嫌悪感を出さないようになった。

その代わり、穂花ちゃんの見えないところで私や律樹に八つ当たりをしているのだが、それは気にしない方針で。


穂花ちゃんの方も、少しずつ学校に馴染んできている。


そんな何もかもが順調な日々に変革が訪れたのは、優雅かつ奔放な華の金曜日の夜だった。


鞄の中め無言の圧力を醸し出す魔の課題から思いっきり目を逸らし、ネットサーフィンに勤しんでいた今日この頃。突如鳴り響いた着信音に、寝落ちしかけていた意識が呼び起こされた。



「もしもし律樹? どしたの?」



通話をスピーカーにして、相手からの返事を待つ。電波状況がよろしくないのか、若干のラグを感じられた。


「あーもしもし? あのさ、今度の日曜日って空いてる?」

「待って、先に目的を言って」


以前何も考えずに空いていると言って、一日中昆虫採集に付き合わされたことがある。蚊に刺されるわ暑いわで、高校生にしてさとりをひらいた。


そもそも、何で高校生にもなって昆虫採集なんだ。JKがする遊びじゃねえ。せめて湊を誘ってくれ。