唯瀬 蛍です。


この度は本作『涙色に「またね」を乗せて』を読んでくださり、ありがとうごさいます。



転校で始まり転校で終わるこの小説、楽しんで頂けたでしょうか?


本作は私が中学の時に途中まで書いて放置した作品を「オチまで決まってるのに腐らすのは勿体ないなー」という精神でリメイクしたのですが、個人的には前作『久遠の果てで、あの約束を。』よりも書くのがずっと大変でした。



まず、登場人物が全体的に苦手。


主人公・涙衣のギャグ系ヒロインなところは割と好きなのですが、いざ書いてみたら思ったより陽キャっぽくなってしまい、脳内で少しだけ辟易してしまったというか……。

他にも、湊のやや自己中心的でひねくれたところや、穂花ちゃんの正ヒロイン感、一番シンパシーを感じたのは律樹でしょうか。とにかく、現実にいたらあまり関わらないタイプだなと思いながら書き進めていました。

それでも、筆を進めるごとに愛着は増していき、今となっては我が子のように大事なキャラクターとなりました。


そんな本作。先程ちらりと前作の話が出たので、もう少し話をさせてください。



ここだけの話。この作品は以前投稿した『久遠の果てで、あの約束を。』の原点でもあります。


前作を読んでくださった方はご存知でしょうが、あの作品は「情景描写が綺麗で黒髪セミロングの女の子が主人公の話を書きたい」という私の願望から出来上がったのですが、その願望から形成されたのは、実はこの小説です。


厳密にいうとこの作品の更に原点があるのですが、その話は割愛して。


穂花視点でサクッと涙衣の容姿を描写したのですが、どうでしょう。黒髪セミロングです。

流石にそのまんまはマズイかなぁと多少初期設定から変更したのですが、その面影はまだ残っているはず。

途中になって、この手の毛色で延々と情景描写を綴るのはくどいと思い至ってボツになりましたが、数年の時を経て舞い戻ってきました。


あまりにもあとがきが長くなってしまったので、今回はこの辺でお開きです。



最後にもう一度、


この作品を読んでくださり、本当にありがとうございました。