「それで、話したいことって?」
落ち着いた所作て緑茶を啜り、小首を傾げる。
今日は、私が彼女をここへ読んだのだ。
話したいことは二つある。けれど、それをどちらから、どのように告げるのか。暫しの間逡巡し、口を開く。
「良いニュースと悪いニュース。どっちから聞きたい?」
「えっと……。じゃあ、良いニュースからで」
どうやら穂花ちゃんは、好物を先に食べるタイプらしい。デザートが無いと頑張れない私とは正反対だ。
とはいえ、良いニュースから話す方が、私的にも幾分か気楽だ。それなりの羞恥心を除けばの話だけど。
「…………湊と、付き合うことになった」
目を合わせて言うのがちょっと照れくさくて、俯いてパッチワークのカーペットに挨拶をする。小さい声で一言口にしただけなのに、やけに頬が熱っぽい。
同じように誰かを想う穂花ちゃんなら、きっと輝かんばかりの笑顔で祝福してくれると高を括っていた。なのに、いつまで経ってもおめでとうの声は聞こえてこない。
流石に不安になってそろそろと顔を上げると、彼女は同じように顔を林檎色に染め、視線をあちらこちらへと彷徨わせていた。
「じ、実は私も、その……、律樹君と……」
細くしなやかな指先が、マルを作ったりバツ印を作ったりハートマークを描いたりと忙しない。
さして広くもない部屋を、恋色の沈黙が包み込む。己の秘密を暴露した恥じらいは、殆ど同じタイミングで霧散した。
落ち着いた所作て緑茶を啜り、小首を傾げる。
今日は、私が彼女をここへ読んだのだ。
話したいことは二つある。けれど、それをどちらから、どのように告げるのか。暫しの間逡巡し、口を開く。
「良いニュースと悪いニュース。どっちから聞きたい?」
「えっと……。じゃあ、良いニュースからで」
どうやら穂花ちゃんは、好物を先に食べるタイプらしい。デザートが無いと頑張れない私とは正反対だ。
とはいえ、良いニュースから話す方が、私的にも幾分か気楽だ。それなりの羞恥心を除けばの話だけど。
「…………湊と、付き合うことになった」
目を合わせて言うのがちょっと照れくさくて、俯いてパッチワークのカーペットに挨拶をする。小さい声で一言口にしただけなのに、やけに頬が熱っぽい。
同じように誰かを想う穂花ちゃんなら、きっと輝かんばかりの笑顔で祝福してくれると高を括っていた。なのに、いつまで経ってもおめでとうの声は聞こえてこない。
流石に不安になってそろそろと顔を上げると、彼女は同じように顔を林檎色に染め、視線をあちらこちらへと彷徨わせていた。
「じ、実は私も、その……、律樹君と……」
細くしなやかな指先が、マルを作ったりバツ印を作ったりハートマークを描いたりと忙しない。
さして広くもない部屋を、恋色の沈黙が包み込む。己の秘密を暴露した恥じらいは、殆ど同じタイミングで霧散した。

