ねぇ、神様。
どうして あたしをこの地上に産まれて来させたんですか?
どうして 彼は地上から逃げ出したんですか?

ねぇ、神様。
あたしは彼に許されるのでしょうか?


彼が命を捨てようとした屋上に上り、夕焼けを見上げた。
下を向いてしまえば涙が溢れ落ちて、止まらなくなってしまう。

彼の異変に全く気付けなかった。

神様、あたしは彼に出会うまで生きているのが嫌でした。
あたしから彼がいなくなったら、あたしは色のない真っ暗な世界へと突き落とされます。

もしも 神様がいるのなら。


彼以外、何もいらない。
ワガママを言いません。

彼に世界の素晴らしさを教えます。
神様は そんなに悪い世界を作ったわけじゃないと、教えられます。

全ては彼に出会って知りました。

もしも 神様がいるのなら。


私に生きる希望をもう一度この手に…