『君』の代わり。


「昨日、おばあちゃん大丈夫だった?」



次の日はバイトで

コンビニまで朝日奈と一緒に帰った



「や…大丈夫じゃなかった」



「ごめん!私のせいで…」



「って、朝日奈…
笑ってるでしょ、今…」



朝日奈が笑いを堪えてるのがわかった



「うん…だって…」



「あの後、ばあちゃん
東京にすぐ電話するし
今日の朝も、少し具合悪そうだった」



「そっか…
おばあちゃんに悪いことしたな…」



「オレは?
ばあちゃんの誤解だけど
何回言ってもばあちゃん信じてくれないし…

朝日奈に
そーゆーことしようとしてたと思われるだけで
恥ずかしくて一緒に生活しずらいし…

だいたい
するならばあちゃんが隣にいる
線香臭い部屋でなんて絶対しないし…

花瓶の水、顔にかかるし…
目めっちゃしみて変な病気になりそうだし…
ちょっと飲んだし…

笑うなよ!!!」



朝日奈は

お腹を押さえて笑ってた



「ごめんね…ホントに…

星野、そーゆーこと、したいの?」



「え…?」



「今、言ったよね?
するなら…って…」



「いや、それは…」



「それは?」



「朝日奈、前に言ってたじゃん!
オレは絶対こわいことしないって…

ただの例え話に決まってるじゃん…」



「んー…言ったよ

星野にされることは
たぶん何でもこわくないと思ったから…」



「え…?」



「じゃー、星野、バイト頑張ってね!」



朝日奈が手を振った



中から店長がニヤニヤして手を振ってた