『君』の代わり。


「きゃー!」

「ひなちゃん!」



朝日奈がバランスを崩して

オレの上に倒れたのと



ばあちゃんが部屋に入って来て

驚いたのが



同時だった



それからオレの顔に

ばあちゃんが手に持ってた花瓶の水が

盛大にかかった



「ひなちゃん、大丈夫?」



いや、ここは心配されるの

オレでしょ



「こんなことする子じゃないと思ってたのに…
ごめんね、ひなちゃん」



目に水がしみるし

状況がよめない



朝日奈の身体が

オレの上にあって



ばあちゃんの声が

怒ってた