『君』の代わり。


「ねー、星野…」



「なに?ひなちゃん」



「ん?
ひなちゃんじゃないよ、私

もしかして星野
私の名前、知らない?」



「彼女の名前、知らないわけない」



「じゃー、呼んで…」



「朝日奈…ひなちゃん」



「もぉー、星野…」



「朝日奈だって、オレの名前知ってんの?」



「知ってるよ」



「じゃー、呼んで…」



「なんだっけ?忘れた」



「ズルい!ソレ!」



「星野は、星野だよ

最初から、星野だった」



うん

朝日奈も朝日奈しかいなくて

最初から朝日奈だった



初めて話しかけてくれた

あの日も



好きだな…って

気付いた

あの日も



その笑顔で笑ってた



「朝日奈ひなちゃん
これからもヨロシクね…」



ーーー



今触れた唇の代わりは

他にないって



ーーーーー



また触れて

確認する



生きてたら

変わらないことも

ずっとっていう永遠も

ないのかもしれないけど



「ねー、星野…」



「なに?」



「好きだよ」



「オレも…
変わらない朝日奈も
変わってく朝日奈も
どんな朝日奈も、朝日奈なら好き」



「なに、ソレ…」



今日も変わらない笑顔と

君の変化を

好きになる



いつか

朝日奈が

星野に変わる日が

来たらいいな…



まだ

朝日奈には

言わないけどね