『君』の代わり。


そのまま

東京に行く日が近付いた



「朝日奈…

東京、行くのやめる?
無理に行っても…」



「なんで?
行くって約束したのに!
星野、行きたくなくなったの?
私のことより
生徒の子の方がかわいいな…とか
最近そんなふうに思ったりしてる?」



「そんなこと、思ってないよ」



「だいたい
その子が星野のこと好きになるのも
星野に隙があるからだし
彼女がいるって言ってなかったの?」



「そんなこと
別に言う必要ないじゃん」



「言う必要ないって言い方、おかしいよ!
言い方かえたら、隠してたって事だよ!」



「…」



星野

きっと

呆れた



こんな

ヤキモチ



中学生より

子供だね





「ごめんね
もぉ、いいや…

東京も星野が行きたくなかったら行かない
あ、星野は行って…
星野ひとりで帰って…
きっと、お父さんお母さん待ってるから…」



ずっと楽しみにしてて

バイトもその日は休んだのに…



「朝日奈行かないなら、オレも行かない
別に東京帰りたいわけじゃなくて
朝日奈と一緒に行きたかっただけだから…」



「星野
行きたいとこあるって言ってなかった?」



「それも朝日奈が一緒じゃなきゃ
行かなくてもいい

朝日奈にも
その子にも
別に隠してたわけじゃないし
オレが朝日奈を好きなら
それでいいって思ってた

生徒が女の子なのも
オレに彼女がいるのも
オレが朝日奈を好きだったら
関係なくない?

言い方かえなくても
オレは朝日奈が好きだよ

一緒に東京行きたいし
楽しみにしてた」



「ごめんね…星野…」



ケンカしても

謝るのは

絶対私で



それは

絶対私が悪いからで



星野は

私をいつも

真っ直ぐ見てくれてて



好きだよって

いつも

気持ちを伝えてくれる



それを信じられない

私が

いつも悪い



「私も星野と東京行きたい
一緒に行く」