月とカラスは程遠い

 三十分ほど経っただろうか。
車内はずっと無言のまま。

横目で金髪を見る。
彼は腕と足を組みながら窓の外を眺めていた。

(どこまで行くんだろう、、、)
聞く勇気なんて無い。

場所を確認しようにも
スマホは学校に置き忘れた。

(ん、、?)
段々大きな建物が見えてきた。

どこかの老舗旅館のような和風の建物。

旅館じゃなように思うのは、
入り口にびっしりと屈強な男たちが立っているからだ。

(まさかここ、、、?)
私の嫌な予感は的中し
車はその建物の前で停まった。