「桜みてー。」

「…えっ?」

舞がその言葉に反応し顔をあげると
舞の頭に大きな手が伸びた。

くしゃくしゃ

大きな手が舞の頭を撫でる。

「ほら、花びら。」

舞の髪の毛から
たくさんの桜の花びらが
舞い落ちた。

その1つをとって舞に見せる。

「わ!さっき見惚れてたから…。」

舞が慌てて頭をおさえた。

「それに…顔も桃色。」

舞を見て意地悪そうに笑う。
舞は、自分の顔がもっと
赤くなっていくのがわかった。