ハツコイ〜僕らははじめてだった〜

「稜、大丈夫だった?
将輝くんに聞いたらここって言われたから。」

保健室の入口の方から声がした。
スラッとしたシルエットが見える。

「大丈夫だった。
香織、先生探してきてくれない?」

「ならよかった。
りょーかーい!待ってて。」

長い髪をなびかせて香織が去っていった。


「…隈元先輩っ!」

ニコニコと稜を見つめる舞。

「…なんだよ。」

「わー!美男美女かっぷるですね!」

舞がキャーと騒ぐ。


「…何で付き合ってるってわかるの?」

「だって、隈元先輩の顔
明らかに優しい顔してるから。
…それって、大好きなヒトに向ける
顔ですもんね!」

「…ゆでたこのくせに、むかつく。」

「えへへ。」

「…ほらっ、ガーゼ巻いとくぞ。」



「ごめん、ごめん。
隈元くんが応急処置してくれたんだって?」

保健室の先生が入ってきた。

「あー、いつものような感じですけど。
…あ、けど、腫れてないかだけ
みてやってもらえたら。」

「うんうん。…大丈夫。
腫れてはないみたい。よかった。」

「隈元くんもいつもありがとう。
さすが、数こなしてるだけあるよ。」

先生がケラケラと笑った。

「…それは、先生がいつもいないから。
またタバコ吸いに行ってたんでしょ。」

「…まぁ、そんなところ。」