「すみません。
お風呂ありがとうございました。
気持ちよかったです。」

舞が着替えて茶の間にいくと
夏休みで家に帰ってきていた
克のお兄ちゃん達もソファで寛いでいた。

「こんばんはー。」

「大変だったみたいだねー。」

2人とも短髪で身長が高く
足がすらっとしている。
声も落ち着いていて
大人っぽくてカッコいい。

「あ、はい。助かりました。
今日はお世話になります。」

舞がペコっと頭を下げると

「大丈夫だって。きっとこいつ
舞ちゃんと一緒に泊まれるーって
有頂天だから!」

「そうそう、ラッキーって思ってるはず。」

2人が茶化すと

「こらっ!愁も翔もからかわないの!
ごめんねー、舞ちゃん。
こんなのばっかで。むさ苦しいでしょ。」

お母さんが間に入ってくれた。

「そんなことより、母ちゃん
消毒お願いしていい?」

克が言うと

「だった、だった!大切なことを
忘れていたわね。」

と慌ててお母さんは消毒液をあけて
丁寧に消毒をしてくれ、絆創膏を貼ってくれた。

「よし!これで大丈夫。」

「ありがとうございました。
助かりました!」

「ふふ、いいのよ。お母さんも
舞ちゃんが家に泊まることになって
嬉しいから。さ、皆でアイス食べよう!」

「やりー!!!」

愁も翔もソファからガバッと起きて
台所へ取りに行く。

「もー、舞ちゃんが先。
舞ちゃん、ほら、何の種類がいい?」

バニラ、抹茶、チョコ、ストロベリー
カップのアイスが並んでいる。

「…じゃあ、チョコをいただきます。」

「俺、バニラー!」

「俺、抹茶ー!」

「お父さんにも、ほらチョコ
持って行ってあげて。私は、抹茶♡」

お母さんが翔にアイスを手渡す。

「じゃあ、俺は苺をもらお。
舞、チョコと半分こしよー。」

克が言った。

「うん!ありがとう。」