ハツコイ〜僕らははじめてだった〜

「裕子ちゃん、何買いたいー?」

甚平の裾を掴んだまま
少し後ろを歩く裕子の方を向いて直樹が聞いた。

「わたあめ。わたあめが買いたい。」

(買いたい物も可愛いー。)

「あ、けど、直樹くんが買いたい物から
買いに行こう。」

裕子が言った。

「んー、どうしようかなー。
…あ、俺、肉巻きおにぎりと
はしまきが食べたい!」

「わぁ、美味しそう。私も食べたいっ。」

「よし、じゃあ、お店探そう!」

2人はそれぞれのお店を探すことにした。
キョロキョロと周りを見ながら歩いていると
裕子がふと立ち止まった。

「あ…、直樹くん、あれ、やりたい。」

歩いていると、裕子が
1つの屋台の前で止まった。

「んー?ヨーヨーか。いいよ、しよ?」

直樹が近くに寄ろうと促す。

「裕子ちゃん、何色が好き?」

「黄色かな。」

「わ、俺も一緒。そしたら
黄色っぽいヨーヨーにしよー。」

2人でヨーヨー釣りをすることになった。
釣り糸を垂らす。

「あれっ?…あれっ?んー、ムズイ。」

苦戦する直樹を他所に
裕子は、1つ、2つと釣っていく。

「わー、裕子ちゃん上手い!
俺も!…やべっ、千切れた。」

「ふふ、直樹くん、可愛い。
これよかったら、あげるね。2つ取れたから。」

裕子は立ち上がりながら
直樹にヨーヨーを1つ渡した。