年下男子に追いかけられて極甘求婚されています

夏休みに地元でデートして以来、半年以上ぶりに会う。その間もちろんメッセージのやりとりはしていたけど、別になんてことはないただの雑談レベルだ。恋愛の“れ”の字もないくらい。

それもそのはず。私は社会人で潤くんは学生。行動の時間帯がまったく違うから、リアルタイムにメッセージのやりとりはなかなかない。

昼間にメッセージがきても私が返信するのは夜。でも潤くんはその時間はバイト。だからその返信は翌日になる。そんな時間差のやりとりを繰り返しながら、さながらペンフレンドのような関係を続けていた私たち。

なのにロンドンに留学とは聞いてない。

今回旅行の行き先をロンドンにしてしまったのは偶然にほかならない。だけどこうして出会ってしまった。それをまさか運命とでも言うのだろうか。

「ロンドンでなぎに会えるなんて、運命だな」

「ただの偶然よ」

さらっと流したけど内心ドキドキしている。同じ事を考えてしまった自分に動揺してしまう。

何が運命だよ。そんな吊り橋効果みたいなことがあってたまるもんですか。

潤くんは以前よりも凛々しくなってるし、まだ私のことを好きだとさらりと言う。考えないようにしたいのに頭の片隅で常にくすぶる気持ち。まるで絶やすことなど許さないようにじわじわと刺激を与えてくる。