年下男子に追いかけられて極甘求婚されています

「……は?なんで?ここロンドンだよね?」

空港に降り立った私はぽかんと開いた口が塞がらない。彼の姿を見つけた瞬間、ここはどこだと自分の居場所がわからなくなった。キョロキョロと周りを見渡すも、英語に溢れているから日本ではないことは確かだ。

「潤くん……まさかストーカー?」

怪訝に尋ねると、目の前に立つ彼、潤くんは苦笑いした。

「んなわけないだろ。まあ、なぎにならストーカーしたいくらい好きだけど」

「ある意味ストーカーじゃん。私のSNS覗いてるし」

「なぎが自分の居場所発信してるだけだよ。そもそも昔、SNS開設したからフォローしてって言ったのはなぎの方だろ」

「まあ、そうだけど。でもさぁ何でいるの?はっ!まさか自家用ジェットでも持ってるんじゃ……」

「あはは!まさか。留学だよ」

「え、聞いてない」

「いや、俺半年交換留学するって言っただろ?」

「ロンドンなんて聞いてない」

「英語ペラペラになってかっこいい俺を見せたかったんだよ」

「へぇぇぇ~~」

「そんなことより、なぎのことだからツアーじゃなくてフリープランだよね?俺に案内させて」

「でも……」

「それとも、一人がよかった?」

そういう聞き方はずるいと思う。断りづらくなるじゃないか。

……まあ、今の私に断る気はないのだけど。

「いや?案内してくれるならめっちゃ嬉しい。英語に自信ないし、頼りになるね潤くんは」

茶化したけど本当は内心ドキドキしている。まさか海外で潤くんに会おうとは誰が想像しただろうか。