榊一族

相棒との仕事

「豊―！見て見て！」

俺は今、新・相棒の二男の龍之介と引き続き美鈴さんの捜査をしている。

しかし…

「何か見つかったのか？」

「これ超レア物のライターじゃん！ね！」

「はあー…」

さっきから珍しいもの見つけてはぎゃあぎゃあ騒いでいる。

邪魔だけはするなって言ったのに。

「おう！ちょうどいい時間だ！俺アッキーナ迎えに行くわ！じゃあまたあとで！」

あ、そうだったな。龍之介は時計を見て行ってしまった。

…やーっと落ち着けるな。

俺はそう思い、椅子に座った。

今俺はもう一つの部屋、俺が泊まった隣の美鈴さんの部屋で美鈴さんの持ち物を捜査している。

するとドアをノックする音がした。

「どうですか？捜査は。」

夫人がお茶を持ってきてくれた。現代の貴婦人のような優雅な服装だった。

間近で見ると長女がこの人の娘だということがわかる。

「結構はかどっていますよ。ありがとうございます。」

俺はお茶を受け取った。

「龍之介がすみませんね。あの子ったら邪魔になってないといいんですけど…」

夫人は申し訳なさそうだった。